記録魔こそ知っておきたい!デジタル整理アドバイザーが教える情報整理の基本
執筆:デジタル整理アドバイザー2級認定講師 スズキ ナオコ

「確かどこかにメモしたはずなのに、見つからない」
「あとで見ようと思って保存した記事が、どこにあるのか分からない」
そんな経験はありませんか?
実は私自身、かなりの「記録魔」です。
買ったモノや贈答品など、暮らしの情報もデジタルで記録しています。最近は、手放したモノまで記録しています。
日々の記録は『メモ・ノートアプリ』に集約し、旅行の収支はExcelでまとめるなど、情報の内容に合わせてツールを使い分けています。
でも、どれだけ記録していても、必要なときに見つけられなければ、その情報を活かすことはできません。
今回は、記録魔の私が、デジタル整理アドバイザーとして実践している「情報整理」の基本についてお伝えします。
1. 記録しているのに見つからない人が多い理由

「きちんと記録しているのに、必要な情報が見つからない」。その原因は、情報の量が多いことだけではありません。情報を「残すこと」と「使える状態に整理すること」が、同じになってしまっていることも原因のひとつです。
まずは、情報を集める「情報収集」と、必要なときに使えるようにする「情報整理」の違いから考えてみましょう。
1-1. 情報収集と情報整理は別物
気になった情報を見つけたら、写真を撮る、スクリーンショットを残す、ブックマークする、メモを取るなど、今は簡単に情報を残せます。
でも、「保存した=整理できた」ではありません。
情報収集は、必要な情報を「集めること」。一方、情報整理は「必要なときに取り出して使える状態にすること」です。
モノの片付けでも、ただ収納に入れればよいわけではありません。必要なモノを、使いたいときにすぐ取り出せることが大切です。デジタルの情報も同じです。
情報を集めることと、整理すること。この2つを「セットで」考えることが、情報整理の第一歩です。
1-2. 記録魔ほど情報迷子になりやすい
記録することが好きな人ほど、「念のため」「いつか使うかも」と、たくさんの情報を残しがちです。
保存先も、パソコンのフォルダ、スマートフォンの写真、メモアプリ、ブックマーク、クラウド……。そのとき手軽な方法を選んでいるうちに、情報があちこちに散らばることもあります。
すると、「確かに保存した」はずなのに、どこにあるのか分からない。情報はたくさんあるのに、必要な情報にたどり着けない。これが「情報迷子」です。
記録する習慣があるからこそ、どこに何を保存し、どのように探すのかという「情報管理の仕組み」も考えておく必要があります。
2. デジタル整理アドバイザー流・情報整理の基本
デジタル整理では、ただ不要な情報を削除したり、きれいに分類したりすることが目的ではありません。
まず「何のために整理するのか」を明確にし、その目的に合わせて分類や保存方法を考えていくことが大切です。
ここからは、私自身が実践している方法も交えながら、情報整理の基本をご紹介します。
2-1. 情報を残す目的を明確にする
まず考えたいのが、「何のために残すのか」です。
「なんとなく」「いつか使うかも」ではなく、残す目的を考えてみます。
たとえば私は、買ったモノの購入日や価格を記録しています。買い替えるときに「いつ買った?」「いくらだった?」と確認するためです。
贈答品は「いつ、誰から、何をいただいたか」「何を贈ったか」を確認するため。手放したモノは、モノの持ち方や買い方を振り返る材料にもなります。
目的が分かっていると、その情報を残すかどうかの判断もしやすくなります。
2-2. 分類ルールを決める
情報が見つからなくなる原因のひとつが、「分類ルール」や「保存場所」が決まっていないことです。
そこで、「この種類の情報はここ」と、自分なりのルールを決めておきます。
仕事の資料なら「仕事内容別」「取引先別」、暮らしの情報なら「買ったモノ」「手放したモノ」「贈答品」など、「何を手がかりに探すか」で分類します。
細かく分類しすぎると、保存するときに「これはどこ?」と迷い、整理そのものが面倒になります。
分類に正解はありません。「自分ならどこを探すか」を基準に、シンプルなルールを作りましょう。
2-3. 定期的な見直しを行う
情報を集めることが当たり前になると、何となくそのまま保存し続けることがあります。
保存している情報を振り返ってみると、ほとんど活用していないものもあるのではないでしょうか。
ときどき「何のために残している?」「活用できている?」と、情報の持ち方を見直してみます。
今も必要なら残す。あまり活用していないなら、「取っておく習慣」そのものを見直しましょう。保存場所や分類が使いにくければ、自分に合う方法に変えてもよいですね。
大切なのは、ただ情報を減らすことではなく、必要な情報を活用できる状態に保つことです。目的を意識しながら、集め方や残し方も定期的に見直していきましょう。
3. 情報整理を習慣化するコツ

情報整理のルールや仕組みを作っても、続けられなければ、少しずつ情報は散らかってしまいます。大切なのは、無理なく続けられる方法を日々の習慣にすることです。
ここからは、情報を「保存しやすく、見つけやすい」状態に保つために、私が意識していることをご紹介します。
3-1. 「あとで整理する」をなくす
「とりあえず保存して、あとで整理しよう」
私もついやってしまいます。でも、この「あとで」が積み重なると、どこに何があるのか分からなくなります。
大切なのは、保存するときに「これはどこに置く?」をその場で判断し、できるだけ後回しにしないこと。
すぐに判断できないときは、「一時置き」のフォルダを活用するのもひとつの方法です。ただし、入れっぱなしにせず、定期的に確認します。
「あとで整理する」を減らす。この習慣が、探しやすい状態を保つことにつながります。
3-2. 自分が探しやすい仕組みを作る
情報整理で大切なのは、きれいに分類することではなく、必要な情報を必要なときに見つけられることです。
フォルダから探す人もいれば、検索を使う人もいます。「仕事別」「取引先別」など、何を手がかりに探すかも人それぞれ。自分が探しやすい仕組みにすることが大切です。
私が特に意識しているのは、日付やキーワードを入れて、検索しやすい名前をつけること。デジタルは検索がしやすい反面、手がかりとなる言葉がなければ、情報を見つけにくくなります。
使っていて迷うことが多ければ、それは見直すサイン。「保存しやすく、見つけやすい」仕組みに整えていきましょう。
4. 情報整理は仕組みづくりが大切
情報整理というと、「不要な情報を削除する」「きれいにフォルダ分けする」と考えがちですが、それだけが情報整理ではありません。
「何のために残すのか」を考え、分類ルールと保存場所を決め、必要に応じて見直していく。
つまり情報整理とは、必要な情報を必要なときに使うための「仕組みづくり」です。
記録は、あとから振り返ったり、仕事や暮らしに活かしたりできる大切な情報。私自身、「記録しておいてよかった!」と思うことが何度もあります。
だからこそ、ただ保存して終わりにするのではなく、必要なときに活用できるよう、自分に合った情報整理の仕組みを育てていきましょう。
情報整理は自己流でも始められますが、「何のために整理するのか」という目的を明確にし、分類や保存方法などデジタル整理の基本的な考え方を身につけることで、より自分に合った仕組みをつくりやすくなります。
株式会社デジタル・ファイリング・ラボが開催する『デジタル整理アドバイザー2級認定講座』では、デジタルデータを整理し、必要な情報を探しやすく・使いやすくするための基本的な考え方を学ぶことができます。
「デジタルデータを整理したいけれど、何から始めたらよいか分からない」「自己流の情報管理を一度見直してみたい」という方は、デジタル整理の基本から学んでみてはいかがでしょうか。

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このコラムを書いた人:スズキ ナオコ(デジタル整理アドバイザー2級認定講師)
2008年より整理収納アドバイザーとして活動開始。「現場第一主義」で整理収納サービスを主軸に活動中。一般家庭、オフィスの書類整理を得意とする。書類や写真の整理をサポートする中で、デジタル化やデータ整理の必要性を強く感じ、電子ファイリング検定やデジタル整理アドバイザーを取得。モノの整理だけでなくデジタルデータの片付けサポートも行っている。アパレル、配線資材メーカー、医薬品メーカー、音楽配信企業等での営業事務、一般事務経験を活かし、業務フローの改善等のアドバイスも行う。オフィスの研修講師としての実績も多数。
ホームページURL:https://www.kataduke-kirei.com/

