<認定講師コラムvol.17>認定講師に聞いた!デジタル整理のマイルール|有賀照枝 講師

テレワークやクラウド活用が当たり前になった今、データ整理やファイル整理、フォルダ整理がうまくいかず「データが見つからない」「ファイル整理が追いつかない」といった悩みを抱える方は少なくありません。
実は、デジタル整理は単なる“片付け”ではなく、業務効率や情報共有の質を大きく左右する重要なスキルです。
本記事では、デジタル整理アドバイザーとしての実務経験をもとに、デジタル整理アドバイザー2級認定講師である有賀照枝氏が実践している「データ整理・ファイル整理のマイルール」をご紹介します。日々の業務にすぐ活かせる具体的なルールをぜひ参考にしてください。

デジタル整理で実践している「マイルール」を教えてください
私が実践しているデータ整理・ファイル整理におけるデジタル整理のマイルールは、「自分はもちろん、スタッフ全員が迷わず使える状態をつくること」です。
会社を経営しているため、日常的にスタッフと会議資料などのデータを共有する機会が多く、私自身としてもとくに重要視しているのが“ネーミングルール”です。
多少ファイル名が長くなってしまったとしても、ファイルを開かなくても何のデータか分かるようにしています。
例えば、執筆をご依頼いただいた場合のファイル名は「日付(依頼日または〆切日)_構成案_〇〇(タイトル名)」といった形式にしています。
さらに進行状況に応じて「有賀執筆済」「△△様確認済み」「校了」などを追記し、一目で状態が分かるようにしています。
また、フォルダ整理については「3階層まで」を基本とし、階層が深くなりすぎないように意識しています。「経理」「人事」「セミナー」などフォルダの大分類をやみくもに増やさない、細かく分けすぎないように、その大分類の中に新しい中分類以降のフォルダを作るようにしています。
フォルダ構成やファイル名のルールを統一するだけでも、誰が見ても迷わないデータ管理が実現できていると感じています。

そのルールを作ったきっかけは何ですか?
以前は、ファイル整理のルールや方法が曖昧で、「最終」「最新版」「修正」などのファイル名が乱立していました。
その結果、どのデータが正しいバージョンなのか分からなくなり、データファイルを何度もクリックして開いて中身を確認したり、古いデータを修正してしまったりなど非効率な状態に陥っていました。また、日付やバージョンを数字で明確に管理することの重要性も強く感じました。
また、フォルダもその場しのぎで「とりあえず」作成していたため、階層が深くなりすぎてしまい、データを探すのに何度もクリックしなければならず、目的のファイルにたどり着くのに時間がかかっていました。
こうした経験から、「ルールがないこと自体が問題」であると気づき、フォルダ構成や命名ルールを見直し整理しました。試行錯誤を繰り返しながら、細かいルールで縛りすぎないデータ整理の仕組みにたどり着きました。

そのルールを実践してどのような変化がありましたか?
最も大きな変化は、データを探す時間が大幅に減ったことです。
以前は検索に数分かかっていたり、下手をすると目的のデータが見当たらないということもありましたが、今では数秒で見つかるようになりました。
また、情報共有がスムーズになり、「どこにあるか」を説明する必要がほとんどなくなりました。
結果として、業務効率が向上し、個人的にもチーム全体の生産性も高まっています。
デジタル整理は個人の問題だけではなく、組織全体に影響する重要な要素であると実感しています。

クラウドとローカルの使い分けを教えてください
スタッフに共有する必要がない個人の仕事データはローカルで作業・保存し、スタッフと共有が必要なものや共同作業を行う必要のあるデータは、
クラウドストレージであるGoogleドライブ で管理しています。
ローカルからGoogleドライブでスタッフに共有したデータは、自分でもどのデータが正しいのか判断に迷わないように、ローカルには残さず削除しています。
個人の仕事でクラウドを全く使わないのか、というとそうでもありません。出張や外出先で仕事をしなければならない場合は、あらかじめローカルから個人クラウドに必要データをアップします。仕事が終了したら、ローカルにデータを落とし最新データへ更新しています(頻度はそう多くありません)
加えて、過去に作成し使用頻度が低くなったデータについては定期的に外付けHDDに移し、一括管理を行っています。

現在のデジタル整理のマイルールにおける「今後の課題」はありますか?
現在のデジタル整理のマイルールにおける課題は、「過去データの整理」です。
新しく作成するデータについては、ファイル名やフォルダ構成のルールを統一し、一定の基準で管理できていますが、過去に作成したデータについてはルールが統一されておらず、検索性にばらつきがある状態です。
また、データ量が増え続ける中で、不要なデータの削除や保存方法の見直しなど、定期的な整理が追いついていない点も課題だと感じています。
今後は、データのライフサイクル(作成・保管・保存・活用・削除)を意識し、マイルールとして運用できる仕組みに落とし込むことで、より効率的なデータ管理を実現していきたいと考えています。

デジタル整理のマイルールを作るポイントは?
デジタル整理のマイルールを作る上で最も大切なのは、「シンプルで続けられること」と感じています。
複雑なルールは定着せず、結局使えなくなってしまいます。
まずは「誰が見ても分かる」「迷わない」という視点で、最小限のルールから始めることが大切です。また、一度決めたルールは運用しながら改善していくこともポイントです。
完璧を目指すのではなく、実務の中で育てていくことで、自分やチームにあったデータ整理の仕組みが完成すると思います。
有賀照枝講師のマイルール、参考になりましたでしょうか?
デジタル整理はセンスではなく「ルール」で決まります。
ファイル整理やフォルダ整理のルールを明確にすることで、データ整理の効率は大きく改善されます。
まずは今日からできる小さなルールづくりから始めてみてください。
デジタル整理を体系的に学びたい方は、デジタル整理アドバイザー認定講座もぜひご覧ください。
このコラムを書いた人:有賀 照枝
(株式会社デジタル・ファイリング・ラボ 取締役/デジタル整理アドバイザー®認定講師)

企業でのファイリング・システム構築経験をもとに2007年に独立。家庭からオフィスまで幅広く整理収納と業務改善を支援。「部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨き」を軸に、業務効率化や情報の見える化につながる整理術を提供。デジタル分野では共有フォルダ整理やペーパーレス化など、誰でも実践できる仕組みづくりに力を入れている。
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