Gmailの仕様変更はなぜ必要?「POP受信」と「Gmailify」が終了する意味。

「またGmailが仕様を変えるらしい」
そんな噂を耳にして、少し落ち着かない気持ちになった方も多いのではないでしょうか。

今回Googleが発表したのは、
「POP受信」と「Gmailify」のサポートを2026年1月で終了するという内容です。
聞き慣れない専門用語が続くため、
「自分に関係あるの?」「何をすればいいの?」と戸惑う声も少なくありません。

でも、この変更には “理由” があります。
単なる仕様変更ではなく、
古い方式を卒業し、すべてのユーザーをより安全な環境に導くためのステップなのです。今回は、この発表がどんな意味を持ち、
私たちのメール環境にどのような影響があるのかを、やさしくひも解いていきます。

■ POP廃止の背景──古い入口のままでは守りきれない

POPという方式は、1990年代に作られた古いメールの受信ルートです。
本来は暗号化も想定されておらず、現代の標準である

  • TLS通信(送受信の暗号化)
  • OAuth認証(パスワードを渡さないログイン方式)

と比べると、安全性に大きな差があります。

つまりPOPは、最新の防犯センサーが揃った家なのに、
裏口の鍵だけは昔の簡易な鍵がそのまま使われている”ような状態です。

この「古い鍵」をいつまでも残しておくことが、
現代の攻撃に対して大きなリスクになっているのです。

そして今回もう1つ終了する「Gmailify」も、
このPOPに依存して他社メールを取り込む仕組みでした。

Gmail本体は鉄壁でも、
その“古い鍵の裏口のドア”を経由することで弱点が生まれてしまう構造だったのです。

■ 実は、Gmailは“他社メールの裏口”まで背負ってきた

GmailifyやPOP受信を使うと、
Gmailは 他社のメールサーバーにPOPでアクセスし、メールを取りに行く動きをします。

つまりGoogleは、

  • 古いまま保守されている他社サーバー
  • 暗号化されていない可能性のある通信
  • POPという安全基準がまちまちな環境

の“裏口”を経由しながらメールを運んできた、ということです。

Gmail本体は世界トップクラスの堅牢さですが、
外部のPOPサーバーの安全性まではGoogle側では管理できません。

そして、何かトラブルが起これば
「Gmailが悪い?」と誤解されやすい構造でもあります。

言い換えるなら、

自分の城は鉄壁なのに、外に残された古い鍵の裏口を通らざるを得ない”という状態でした。
Googleとしても、この構造をいつまでも抱え続けることはできなかったのです。

■ だからGoogleは“入口を一つに絞る”道を選んだ(んだと思う)

Googleは近年、

  • パスワードレスへの移行
  • アカウント保護AIの強化
  • 全通信のHTTPS化
  • “ゼロトラスト”という新しい防御モデル

へと一気に舵を切っています。

今回のPOP廃止は、その流れの中の最終調整といえるもの。

古い安全基準を手放し、
すべてのユーザーを“本気で守れる環境”に揃える。

つまり今回の変更は、裏口の鍵を交換するのではなく、
“裏口という構造そのものを閉じてしまう”という決断だったのです。

これこそが、今回の仕様変更の本質です。

■ 「私は対象?」──不安を解消するためのチェックシートをご用意しました

ここまで読んで
「結局、私は何か対応したほうがいいの?」
と感じた方もいらっしゃると思います。

そこで今回、
今回の仕様変更に該当するかどうかを、確認できるチェックシート「Gmail仕様変更 対応チェックリストをご用意しました。

数項目を確認するだけで、

  • 今すぐ対応が必要か
  • そのままで大丈夫か

がすぐに判断できます。

対象外の方にとっては“安心材料”になりますし、
該当する方にとっては“やるべき手順が明確になる”一歩になるはずです。


(チェックシート)

■ Gmailをもっと快適に使いたい方へ

今回の仕様変更は、
ご自身のデジタル環境を整える良いきっかけでもあります。

「ラベル・フィルタ・検索をちゃんと使いこなしたい」
「メールを探す時間をゼロにしたい」
という方には、弊社が開催している Gmail講座 もおすすめです。

迷子メールがなくなり、
“探さない毎日”が当たり前になる。
そんな快適なデジタル環境づくりを、これからもご一緒できれば嬉しく思います。

株式会社デジタル・ファイリング・ラボ
代表 福永 恵

このコラムを書いた人:福永 恵(株式会社デジタル・ファイリング・ラボ 代表)

デジタル整理®の力で、誰もが快適に働ける環境を。

デジタル整理アドバイザー認定講座草案者の一人。
整理収納アドバイザー、ScanSnapプレミアムアンバサダー。
ファイル名にも人生にも、“迷わないルール”を。

Gmailをもっと便利に!基本の操作とメール整理術

この講座で学べること

このセミナーでは、Gmailの基本操作から効率的なメール整理術までを徹底的に学びます。
まず、Gmailの基本的な使い方を理解し、重要なメールのフラグ付けやスターの使い方、添付ファイルの管理方法を学びます。その後、ラベルの作成やフィルタの設定など、メールの分類方法について詳しく解説。
さらに、文書管理の基本原則に基づいたメールの整理術を紹介し、効率的な検索機能やGoogleドライブ、カレンダーとの連携方法を学びます。
実践ワークショップでは、実際にメールを分類し、フィルタを設定する体験を通じて、学んだ知識を実際の業務に応用する方法を習得していただき、セミナー終了後には、Gmailをより効果的に使いこなすことを目指します。

講座概要

料金・時間改定済み(2024.11.9)

受講料11,000円(税込)
2025年キャンペーン価格 8,800円(税込)テキスト・修了証 込み 
受講時間2時間30分 + 後日45分の無料個別コンサル(受講後にお好きな時間をご予約いただけます)
開催日2026年1月10日(土) 10時~12時30分
2026年2月7日(土) 10時~12時30分
2026年3月7日(土) 10時~12時30分

※毎月第一土曜日 定期開催中!

上記日程でご都合が合わない場合は、2名様〜リクエスト開催を承ります
お申し込みフォームより、ご希望の日時をお知らせください
受講方法オンライン受講

※オンライン受講とは・・・
ご自宅や職場など任意の場所からZoomを利用し受講する講座です。
事前に「Zoom参加用URL」をお送りします。そちらをクリックしてZoomを立ち上げて受講いただきます。
*オンライン受講について、Zoomを初めてご利用になる場合、改めて詳細を事前にご案内いたします。
*オンライン受講の際は、ビデオをオン(お顔を出してコミュニケーションが撮れる形)にしてのご受講をお願いいたします。
■オンライン受講に必要なもの
以下の機器がついた(または外付けの)パソコンが必要です。
①カメラ(自分の顔を写すため)
②マイク(自分の声を相手に届けるため)
③スピーカー(相手の声を聞くため)
受講資格
受講資格どなたでもご受講いただけます。
催行人数1名~10名迄
教材あり/受講日3日前を目安にご案内するメールから、ダウンロードにてお渡しいたします。
終了証講座終了後のアンケートにお答えいただいた後、デジタル修了証を発行いたします。
キャンセルについて原則、ご入金後の返金はいたしません。受講日の変更にて対応させて頂きます。
詳しくは、各講師または主催者に直接お願いします。

内容

1. セミナー概要
  • セミナーの目的と内容
  • 講師の紹介
  • 参加者の自己紹介(簡単に)
2. Gmailの基本的な使い方
  • Gmailの基本画面と主要機能の紹介
  • メールの送受信方法
  • 重要なメールのフラグ付けとスターの使い方
  • 添付ファイルの送受信と管理
3. メールの基本的な分類方法
  • フォルダ(ラベル)の作成と管理
  • 基本的な分類基準(クライアント、プロジェクト、重要度)
  • フィルタとルールの設定による自動振り分け
  • アーカイブと削除の基本
4. Gmailをもっと便利に使うためのヒント
  • 効率的な検索機能の活用方法
  • ラベルとフィルタを活用したスマート管理術
  • Googleドライブとの連携による添付ファイルの管理
  • カレンダーとの連携で予定管理を簡単に
5. 実践ワークショップ
  • 実際にラベルを作成し、メールを分類する
  • フィルタの設定と自動振り分けの体験
  • 参加者同士での意見交換とフィードバック
6. Q&Aセッション
  • 参加者からの質問に対する回答
  • 個別の悩みや課題へのアドバイス
7. まとめと次のステップ
  • セミナーのまとめ
  • 参加者へのメッセージと今後の学習の指針
  • 次回のセミナー案内やフォローアップ情報

この内容で講座を進行していきます。
ご受講いただく皆様がGmailを効果的に使いこなし、文書管理の基本に基づいたメール分類方法を習得できることを目指します。

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このセミナーは、Gmailを日常的に使用している方、メールの管理に苦労している方、そして効率的なメール整理術を学びたい方を対象としています。特に、ビジネスやプロジェクトで大量のメールを扱う必要がある方や、メールの分類や検索に時間がかかっていると感じる方におすすめです。また、Gmailの基本操作に不安がある方や、より高度な使い方を習得したい方にも最適です。

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